動画に適したNVMe M.2 SSDを探してみた

動画クリエイターに適した外部SSDを製作するにあたり、NVMe接続のM.2 SSD主要製品のネットレビューなどを漁ってみました。隣国製の製品は、個人的に好みでないので省いています。

おもな書き込み速度

  • HDD 100〜180MB/s
  • SATA SSD 500MB/s(USB3.1 Gen2接続)
  • NVMe SSD 1000MB/s(USB3.1 Gen2接続)
  • NVMe SSD 2000MB/s(Thunderbolt3接続)

SDカードの書き出し速度

  • UHS-l  95MB/s
  • USH-ll  300MB/s

UHS-llカードを使って動画収録した場合、最大書き出し速度は300MB/s程度です。バックアップ先のSSDは、SATA接続で十分満たされることになります。

では、リスクを犯してまでNVMe接続のSSDを導入する魅力は、Mac本体のSSDとデータ交換する時に威力を発揮します。USB3.1 Gen2接続のSSD(書き出し速度1000MB/s)があれば、64GBのデータがおおよそ1分、128GBが2分ちょいで移し替えることができます。

自己満足、ロマンなんですね!

安価な「QLCタイプ」は動画バックアップに適さない

2019年時点、NVMe接続のQLCタイプは価格が安価で魅力的ですが、キャッシュを使い果たした時の書き込み速度の低下が激しく、場合によってはHDD並みに遅くなります。WEB閲覧などの用途としては問題なく使用できるのかもしれませんが、64GBや128GBのSDカードに収録した動画素材を編集用SSDに書き込むような用途では、QLCの弱みが顕著に現れます。いずれ技術が確立されれば書き込み速度の落ち込みも幾分改善されると思われますが、2019年時点においては「動画ユーザーは手を出さない方が良い」と判断できます。

また、USB3.1Gen2接続の外部メディアとして使用する場合、Mac環境においてはTrim機能が動作しません。Trim機能が動作しない状態で長期間利用するとデメリットが出てくる可能性があります。発熱についても自然放熱に頼ることになるので、環境的には劣悪です。

これらの状況を踏まえて「NVMe M.2 SSD」を導入することになります。

Crucial P1シリーズ

Crucial P1シリーズは大容量かつ低価格であり、アマゾンや価格コムの上位ランキングに登録されています。評価も上々なのですが、これらのSSDを購入するユーザーは、ゲームやWEB閲覧が大半を占めると思われ、大容量を頻繁に読み書きする方は少ないと思われます。これらの評価が「動画ユーザーに該当しないのではないか?」と思ったのが、今回の記事作成のきっかけになります。

詳しいレビュー記事を読むと、なるほど、納得しました。

PC Watchで、Crucial P1シリーズのレビュー記事を発見しました。QLC NAND。耐久性を示すTBW(総書き込み容量)は512GBが100TBW、1TBが200TBW。SLCキャッシュを使い果たした時の書き込み速度は、135GBを書き込んだ時点で1700MB/sから120MB/sに低下する。書き込み時の温度は、30秒後に70度、60秒後に75度、90秒後に80度、120秒後に90度、最終的には100度に到達するデータを発見しました。自然冷却に頼る外部SSDとしては、コンディションを維持するのが難しそうです。消費電力は最大8W。

ちなみに、温度上昇をバックアップに当てはめてみると、大雑把な計算で32GBのバックアップで70度、64GBで75度、128GBで90度。現実的ではありません。

最大書き込み速度
キャッシュ内:1700MB/s キャッシュ切れ時:120MB/s

 

動画適正 ×

キャッシュを使い果たすとHDD並みに遅くなります。動画向きではありません。
私もこの商品を購入してハマりました。放熱性の悪いケースだと50MB/sぐらいまで低下します。
あまりの遅さにイライラします!

 

インテル SSD660Pシリーズ

QLC NAND。耐久性を示すTBW(総書き込み容量)は512GBが100TBW、1TBが200TBW。ネット上の情報は「512GBの場合、SLCが60GBだと思われていたが、55GB付近でキャッシュを使い果たし、書き込み速度は1800MB/sから80MB/sに急降下。書き込みが多発する環境以外で使うべきSSDと総評するサイトあり。連続書き込みで70度近くに到達。」とのこと。

最大書き込み速度
キャッシュ内:1800MB/s キャッシュ切れ時:80MB/s

 

動画適正 ×

やはり、キャッシュを使い果たすとHDD並みに遅くなります。
有名メーカーなので品質は高そうですが、動画向きではありませんね。

 

「TLCタイプ」でコスパの良い製品を選りすぐるのが賢い方法

個人的には、TLCタイプの中でも廉価な製品から、キャッシュ切れ後の速度低下の少ない製品を狙い撃ちするのがオススメです。SATA接続のTLC製品は、主要メーカーの商品を選べば満足いく商品が手に入りますが、

インテル SSD760Pシリーズ

3D TLC NAND。TBWは512GBが288TBW、1TBが576TBW。ネット上の情報は「書き込み速度は、512GBの場合、約6GBのキャッシュを使い果たすと1200MB/sから500MB/sに低下。温度は、書き込みを行うとアイドル状態の40度付近から70度付近に一気に上昇。コントローラー部は、アイドル状態で50度、最高で100度に達する。75度を超えるとサーマルスロットリングが発生する。」とのこと。発熱管理が難しそうです。

最大書き込み速度
キャッシュ内:1200MB/s キャッシュ切れ時:500MB/s

 

動画適正 ×

TLCですが、キャッシュを使い果たすとSATAクラスまで速度低下します。
有名メーカーなので品質は高そうですが、動画向きではありませんね。
SATAを買った方が良いでしょう。

 

WD Black SN750シリーズ

3D TLC NAND。TBWは500GBが300TBW、1TBが600TBW。キャッシュメモリー容量は非公開。ネット上の情報を収集すると「1TBの場合、約14GBのキャッシュを使い果たすと2800MB/sから1500MB/sに低下。温度は、アイドル時が35度付近で、30秒経過で38度、60秒経過で42度、90秒経過で50度、最終的には70度に到達する。」とのこと。1TBの消費電力は最大9.24W。

ちなみに、温度上昇をバックアップに当てはめてみると、大雑把な計算で64GBのバックアップで42度。良い感じですね。

最大書き込み速度
キャッシュ内:2800MB/s キャッシュ切れ時:1500MB/s

 

動画適正 ○

キャッシュを使い果たしても1500MB/s(SATAの3倍!)を発揮。動画向きです。
ただし、価格はお高いようです。

 

Kingston KC2000シリーズ

3D TLC NAND。TBWは500GBが300TBW、1TBが600TBW。キャッシュメモリー容量は非公開。ネット上の情報を収集すると「1TBの場合、最大書き込み2200MB/sを発揮して、100GBのデータを連続書き込みしても2200MB/sを維持。キャッシュは容量変動式のようで、使い果たしても1300~1400MB/sをキープする。温度は、アイドル時が30度付近で70度、コントローラは最大95度に到達する。」とのこと。消費電力は最大7W。

最大書き込み速度
キャッシュ内:2200MB/s キャッシュ切れ時:1300MB/s

 

動画適正 ○

キャッシュを使い果たしても1300MB/s(SATAの2.5倍!)を発揮。動画向きです。消費電力も少ないです。
Thunderbolt3接続のケースと組み合す場合は、もっともコストパフォーマンスの良い製品になりそうです。

 

シリコンパワー P34A80シリーズ

3D TLC NAND。TBWは500GBが800TBW、1TBが1665TBW。キャッシュメモリー容量は非公開。ネット上の情報を収集すると「1TBの場合、最大書き込み2900MB/sを発揮して、24GB付近で1000MB/sに低下する」とのこと。

最大書き込み速度
キャッシュ内:2900MB/s キャッシュ切れ時:1000MB/s

 

動画適正 ○

キャッシュを使い果たすと1000MB/sまで低下しますが、それでもSATA接続の2倍のスペックを発揮。USB3.1 Gen2ケースで使うなら無駄がないとも解釈できます。QLC並みのコストも魅力的です。
ただし、耐久性は未知数です。

 

実際に購入したのは?

今回は、シリコンパワーP34A80シリーズの512GBを購入しました。理由は、アマゾンで箱破損品が中古とし7,642円で販売していたから。

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20191001
箱の裏側に検品済みのシールが貼ってありました。箱が破損していましたが未開封の状態です。返品された商品のようですね。個人的には箱の破損は気にしませんので、良い買い物ができました。

 

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